
ブロック塀の劣化、どうする?修繕のタイミングをご紹介!
2024.02.29
戸建てやマンションなどの居住区から公共施設まであらゆる建物の外構として使われている「ブロック塀」
プライバシーを守ってくれることはもちろんの事、火災時に火の燃え移りを防いだり、車が衝突しても衝撃を受け止め家を守ってくれる役割もあり、戦後から多くの家屋で使われてきました。
そんなとても丈夫で昔から私たちの生活を守ってきてくれたブロック塀ですが、近年震災時の倒壊等不安視されることも多くなりました。
外にあるものなので、当然雨風に曝され経年劣化していきます。
事故を防ぐ為に普段からブロック塀の状態をチェックし、メンテナンスしていくことが重要です。
本日はそんなブロック塀の耐用年数や補修のタイミング、修繕の方法をご紹介します!
そもそもブロック塀って?
戦後の物資が少ない時代に、「安価で運搬も楽で加工もしやすい」3拍子揃った建材ということで一気に普及しました。
戦災による火災を食い止めることに一役買ったこともあり、国からの推進があったほどでした。
しかし現在の日本では戦災よりも自然災害の方がずっと身近な危機の為、一部では倒壊の恐れがあるのでは。と不安の声も増加しています。
有事の際にブロック塀が倒れず、万が一家屋や建物が倒壊しても障壁となり逃げ道を確保してくれたり、火災があった際に燃え広がる事を防いでくれたり。
ブロック塀本来の力を発揮できるよう日頃から状態を気にかけヒビや欠け等の症状があったらすぐにメンテナンスしてもらえたらと思います。
ブロック塀の耐用年数
一般的にブロック塀の耐用年数(寿命)は約30年と言われています。
コンクリートブロック自体も耐久性が高く、さらに塀にするために鉄筋を通ししっかりと固定する事も多いため、永遠に使えるような気がしてしまうと思います。
しかし、実際には屋外にある為雨風に曝されコンクリート内部に浸水したり、気温が氷点下にでもなれば内部に溜まった水が凍結する事によりヒビ割れや鉄筋のサビにより耐久性は年数が経つほど低下していきます。
更に地震や地盤沈下などが影響し少しずつ確実に劣化していき、倒壊のリスクも上がっていきます。
決して永遠に使えるものではなく、定期的なメンテナンスが必要です。
ブロック塀を修繕するタイミング
まずは耐用年数が30年なので、建ててから30年経ったかどうかが焦点になります。
しかし、お住まいの地域により外的要因による劣化も考えられるので、以下に挙げる症状がみられる場合は専門家に見てもらうことをお勧めします。
1.1981年以前に作られたブロック塀
ブロック塀の倒壊自体は昔から問題になっており、倒壊による事故が少なくありません。
何度か規制が強化されて来た歴史があります。その中でも特に大きな変更があったのは1981年の建築基準法改定で、高さの上限が3メートルから2.2メートルに引き下げられる等しました。
しかし、改正前からあるブロック塀は対象とならず建て替えの義務もなかった為に現在の基準に沿わない「既存不適合」のブロック塀が数多く存在しています。
強度不足と経年劣化や外的要因による耐久性の低下等により倒壊のリスクが極めて高いと言え、心当たりがある場合は早急の対処が必要です。
2.広範囲のヒビ割れ
広範囲のヒビ割れがみられる場合は危険です。内部からもダメージを受けている為、大きな地震や台風により強い衝撃がかかった際に倒壊する危険性が高い状態です。
目に見えて分かりやすい異変となるので見逃さず早めの対処をお勧めします。
3.コケやカビの発生
広範囲にコケやカビが生えている場合も修繕を検討してもらいたいタイミングです。
景観が悪くなるだけで何が危険なの?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、内部が痛んでいるサインかもしれません。
そもそもコンクリートブロックの原料であるセメントは通常ph12〜13の強アルカリ性なので内部の鉄筋をサビさせない素材です。
表面にコケやカビが生えることでブロックのph値を下げる中性化が進み内部の鉄筋に対する耐腐食性が低下し、サビに繋がります。
見た目も悪くなるけれどブロック塀自体の耐性が落ちてしまう原因となりますので、放置は禁物です。
4.白華(エフロレッセンス)現象が起こっている
コンクリートに起こりやすい現象の白華(エフロレッセンス)が起こっている場合も是非修繕を検討ください。
内部に染みた水によりコンクリートの主成分である水酸化カルシウムや硫酸ナトリウム等が溶け出し空気中の二酸化炭素等と反応し結晶化する現象の事です。
白華現象そのものが耐久性を下げることはないのですが、小さなヒビ等から染みた水分が原因の為、そろそろ考え時だなと思っていただけたらと思います。
残念ながら現在の技術ではこの現象を完全に防止することはできないと言われていますが、汚れ自体はナイロン性のブラシ等で優しく擦って落とすことができるのでお試しください。
ブロック塀の修繕とリフォーム方法
劣化したブロック塀を修繕(維持の為の小さな工事)とリフォーム(改善や機能向上の為の大きな工事)について見ていきましょう。
1.撤去して新しくする
ブロック塀が現行法に対応していない場合や著しく劣化している場合に必要となります。
自治体によっては撤去に使える補助金が出ている事もありますので合わせて確認をしましょう。
2.補修、塗装する
ブロック塀が現行法に対応している場合や劣化の度合いが軽い場合に補修や塗装で対応することが可能です。
新しくするよりも費用も施工期間も少ない事がメリットです。
3.フェンスや植栽を設置する
ブロック塀を撤去した上で、その他のエクステリアを施す方法もあります。
手軽で代表的なのはフェンスです。ブロック塀に比べ軽量な為倒壊時の被害が小さい事が特徴です。
高さのあるものを選べば目隠しにもなるので選択肢も広がります。
また、植栽もお勧めです。フェンスに比べ暖かみがあり圧迫感も感じにくい上に目隠しにもなります。
しかし植物の為お手入れの手間がかかるため生活環境に合わせてご提案いたします。
定期的なお手入れと修繕でブロック塀のメリットを最大限に発揮させましょう
いかがでしたでしょうか。
プライバシーを守り延焼を防ぎ衝撃から自宅を守ってくれるとても頼もしいブロック塀。
いざという時にしっかりメリットを発揮できるよう今から補修し長く付き合っていきましょう。
ホームテックワンは豊富な知識と経験をもとに、お住まいを隅々まで点検し、適切な施工方法を提案させていただきます。
ブロック塀の劣化でお困りでしたら、ぜひ当社へご相談ください。
責任を持って、誠心誠意対応させていただきます!
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